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口腔がん 名前だけが一人歩きしている感があるんですが、口腔がんの

患者さんって本当は少ないんです。

例えば、大腸がんの患者さんは約16万人 胃がん14万人 肺がん13万人

乳がん10万人程度といわれています。

この記事を書かれた先生も仰ってますが、GPの歯科医が口腔がんに直面するのは、

本当に稀なことです。

だからって油断は禁物。いつも口腔内を診るときは少しの病変も見逃すまいと五感を

フル活用し診察しています。

 

 口の中にもがんができることをご存じでしょうか? 最近では有名芸能人が舌がんを公表したことによって、口の中のがんができるということも広く認知されだしました。ではがんとは何なのでしょう? がんとは「周囲組織の浸潤をきたす、あるいは他臓器へ転移し、無秩序に増殖する細胞」のことです。細菌やウイルスなどが体内に侵入し起こる病気ではなく、自分自身の細胞が暴走し増殖する病気なのです。がんは「遺伝子病気」なのです。正常な細胞があることをきっかけに細胞の中で遺伝子変異を起こし正常な細胞をがん細胞へと変えてしまうのです。

 口の中のがんは大きく分けて上皮性のがん腫と非上皮性の肉腫がありますが、発生する割合は圧倒的にがん腫が多くその80%以上が口の粘膜に由来する扁平(へんぺい)上皮がんです。口腔(こうくう)がんは年々増加傾向にあり、罹患(りかん)する割合は女性1に対し男性1・7と男性に多くみられます。また、口腔がんの約半分は舌がんで次に多いのが下の歯茎にできるがんです。がん治療の3本柱は手術、放射線療法、薬物療法です。これらを単独であるいは併用して行います。肺がんや胃がん、大腸がんほど多くはない口腔がんですが、全がんの1~2%で、わが国の口腔がん罹患者は7千人前後です。私も歯科医師になって30年ですが、自身で見つけたのは2症例です。専門の先生も確定診断は組織を取ってからでないとできないそうで、診ただけでは判別が難しいものも多くあるそうです。

 とがった歯でよく舌を傷つけたり、合わない入れ歯で歯茎が傷ついた状態が続いたりしてませんか? 毎日歯を磨いた時、化粧の時、鏡を見た時に口を開けて舌や舌の下、頬なども見てください。舌の横の方に口内炎のようなものができてヒリヒリしたり、左右見比べて腫れてる感じがあったり、歯茎や頬の粘膜が白く薄いレース状になっていませんか? 1週間しても治らない口内炎や今述べた症状があれば一度お近くの歯科医院にご相談ください。

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